12.09
片付けられないのは片付けが方が間違っているから!?誰も教えてくれなかった正しい片付け方とは?
今、日本の約3割*の人が今すぐ人を招けないほど散らかっている、そしてなかなか片付けられない!と悩んでいます。
なぜでしょうか?
これまでは正しい片付け方について学校や家庭で学んできていませんでした。
そのため、本当の正しい片付け方を知らずに自己流でやっていたり、TVや雑誌で見聞きした部分的なことを正しい片付けだと認識している可能性がとても高いのです。
そんな片付け方がよく分からないという人のために、整理収納アドバイザーの資格を持つ筆者が分かりやすく解説します。 (*2015年Tide a Room調べ)
あなたの片付け方は間違っている!?それは整理でなく整頓!?
「片付けよう!」そう思った時、何から始めていますか?
- 散乱しているものをまとめて部屋の端に寄せる。
- 山積みの洗濯物を畳んでしまう。
- 積んである書類や本を棚にしまう。
確かにそれも片付けといえば片付けかもしれません。
しかしながらいつもそのような片付けをしていても、なんだかスッキリした感じがしない。
片付いた!!という感じがしない。
時間をかけている割にはすぐにリバウンドする。
そういう状態に心当たりがある人は、いつもやっているお片付けと思っている作業は、いわゆる「整頓(せいとん)」かもしれません。
整頓とは乱れているモノを揃えたり、見た目を整えることを言います。
これも片付けの一部ですし、日々の生活の中で乱れているものを整えて収納にきちんとおさめることは大切なことですが、それより先にしなければならないことがあります。
それは「整理(せいり)」です。
整頓では片付かない!必要なのは整頓ではなく整理
整頓(せいとん)が乱れているモノを揃えたり、見た目を整えることなのに対して、整理(せいり)は「不必要なモノを取り除く」という意味があります。
本来先にやらなければならないのは整理(せいり)であり、家の中にあるすでに不必要なモノを取り除く必要があるのです。
片付けがうまくできない人は、たいていの場合すでにある収納用品の中身がいっぱい。
引き出しの中がギュウギュウ。
しまいきれないものがテーブルの上や床の上に積み上がっていたりします。
さらに片付けといっても、モノを右から左に動かしてみているだけのことも。
これでは本当の解決にはなりません。
片付けを邪魔している原因。
それは昔使っていたけど、今はもう使わなくなったモノたち。
それが長年蓄積されて収納スペースを埋め尽くしてしまっているのです。
まずは収納に入っている中身をいったんすべて収納から出して、ひとつずつ本当に必要なものかどうか確認してみましょう。
捨てるもの探しでは片付かない。本当に必要なものを選び取ることが大切
収納の中身をいったん全て出してみると、持っていることを忘れていたようなモノもたくさん出てくることでしょう。
そういった久しぶりに見たモノを「また使うかもしれない」と思ってなんでも取っておいてしまうと、収納スペースはいっぱいのままなかなか片付きません。
大切なことは「何を捨てるのか?」ということではなく、「本当に必要なモノ」を選び取る力です。
捨てるモノを探そうとすると、あれもこれも使ってはいなくても、もったいなくて捨てられないとなる人がほとんどです。
そうではなく、本当に必要なモノを先に選び取るやり方をした方が圧倒的に早く効果的に片付けることができます。
収納の中身を出したモノの中から、これは絶対に必要!!今使っている、なかったらまた買う、そう思うものを選び取って使っているモノを入れる箱に入れてください。
その箱に入らなかったモノは本当はなくてもいいモノなのです。
まだスペースが空いているからと無理につかっていないモノを入れてスペースを狭める必要はありません。
スペースの余裕を作っておけば新しいモノが増えたとしても、さっとしまえて、さっと取り出せる収納になるからです。
ここで思い切って決断してたくさんのモノを手放すと、それだけスペースが空いて余裕が出てきます。
その空いたスペースに今使っているモノをおさめて行くのです。
新しく収納用品を買ってスペースを増やして解決、には限度があります。
家は勝手に大きくなってくれないからです。
今ある収納の中に収まりきるようにモノを減らす。
元々は収まっていたはずですから、それだけモノが増えたのだということを認識しましょう。
使っていないものはすぐに家から出す
今使っている、なかったらまた買う、そう思うものを選び取って使っているモノだけを収納に戻し、それ以外のモノは家の中から外に出しましょう。
外に出す、というのは「捨てる」「あげる」「売る」「寄付する」「リサイクルする」などです。
一番簡単で早く片付く方法は「捨てる」です。
ゴミの収集日に出せば家の中からすぐになくなってくれます。
それ以外の選択肢を選ぶと、労力が発生します。
自分の時間も、手間もそのモノを手放すことにエネルギーを使うことになるのです。
高かったり、価値があると思うモノを捨てるのは精神的に辛い作業になるかもしれませんが、自分の時間や労力に対してもお金が発生していると考えれば捨てるのが妥当なモノも多くあることでしょう。
二束三文でも、リサイクルショップに引き取ってもらったり、誰かの役に立てればと寄付したりリサイクルショップに持ち込むのがよければすぐに行動することです。
何かのついでにやろうと思っているとずっとそれが残ったままになってしまうので、すぐにお店に持って行ったり、宅配便を手配するなどの行動をしましょう。
ひと月以上そのままになっているようだったら捨てた方がいいと思ってください。
使っているモノを分類してまとめ、使用頻度ごとに収納
使っている、と選び取ったモノは使用頻度を考えて、よく使うモノから取り出しやすい位置に定位置を決めて収納していきます。
使用頻度が高いもの、つまり毎日使うもの~2、3日に1回は使うものなどはなるべくすぐに手に取れる場所を定位置にすることです。
時々しか使わないもの、年に1回くらいしか使わないものは多少取り出しにくい場所でもあまり負担はないはずです。
おなじ引き出しの中でも、手前によく使うものを配置して、奥にストックや使用頻度の低いものを入れるようにすると効率よく取り出したりしまったりできるでしょう。
また、目的のものを探さないように分かりやすい分類(グループ)を作ることもポイントです。
分類の種類は様々です。
モノの種類ごと、使う目的ごと、人別、季節、素材、色、などなど挙げればきりがありませんが、どこにどんなものが入っているかわかりやすくグループを作ることを意識しましょう。
例えば、文房具は文房具類でまとめ、防災用品、ガムテープや古紙をまとめる紐やハサミ、宅急便の送り状などがあれば「梱包セット」のように、一緒に使うものは一緒に収納するなど、使うときの利便性を考えてグループを作ってみてください。
定位置がくずれないようにラベルを貼ろう
定位置が決まったら、その場所が定位置だと分かるようにラベルを貼りましょう。
ラベルを貼ることによって、定位置が崩れにくくなるだけでなく収納を開ける前にどこにモノが入っているのか確認することもできます。
また、そのラベルに書かれているもの以外のものを入れにくくする効果もありますので、なるべく詳しくラベルを貼ることをお勧めします。
小さな子どもや目の悪いお年寄りがいるおうちでは分かりやすく大きなラベルを貼りましょう。
写真をラベル替わりに貼ったり、物の形をかたどった定位置の目印を置くことも効果的ですよ。
まとめ
片付けが苦手、なかなか片付かなくて嫌になってしまっている、という人はまずは自分のやっている「片付ける」という行為が単なる整頓になっていないか?ということを確認してみてください。
家の散らかり具合にもよりますがモノが散乱していたり、収納に入りきらないものが溢れているようでしたら、まずは「整理」から取り掛かりましょう。
人は無意識に日々モノを増やしてしまう暮らし方をしています。
知らず知らずのうちに貯めこんでしまったものを家の外に出してものを循環させる暮らしに変えていく必要があります。
もったいないから取っておこうとすればするほど家の中がどんどんモノで溢れかえってますます片付かなくなっていきます。
自分の片付けられない原因が「捨てられない」ことだとしたら、勇気を出して自分の内面と向き合ってみる必要もあるかもしれません。
収納用品やテクニックに頼らなくても、本当に必要なものだけに囲まれて暮らす生活になれば片付けに日々悩まされる必要はなくなってきます。
本当に必要なモノを選び取るスキルを身に着けた人だけが一生片付けに悩まない生き方を手に入れられるのです。
あなたも勇気を出してそんな暮らしを手に入れてみませんか?
この記事を書いた人 寺尾江里子さん
ミニマム収納アカデミー主宰 整理収納アドバイザー1級、2級認定講師
ミニマム収納術とは、片付けテクニックや収納用品に頼らない片付けメソッドです。
捨てるモノ探しからの脱却、本当に必要なモノを選び取る収納術。
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