08.01
風のたより2022年8月号～風通しと木材の含水率
二つの風通し
「この窓からとてもいい風が入ってくるんですよ」。建て替えやリフォームを検討されているお客様のお宅を訪問した際にこうしたお話を聞くことがあります。
設計にあたりこれはとても貴重な事前情報です。ある程度の風向きはwebで得ることはできますが、陽当りや風通しは周囲の建物等の影響を受けます。住んでいる方のこうした生きた声は間取り検討にあたり大いに役立ちます。
また、こうしたお客様は窓からの風通しを心地よく感じる方と思いますので、気密性や断熱性能は確保しつつ、窓を開けた時に効率よく風が流れる窓の配置、形など積極的にご提案したいと考えます。階段室や吹き抜けを利用した縦型換気も空気の流れに有効ですので合わせてお話するようにしています。
近年、窓を開けない前提の24時間365日空調管理による高気密高断熱住宅が増えています。春夏秋冬、リモコンひとつで温湿度をコントロールするのはビルの中のオフィスなら致し方ないとして、私は、開けたい時に窓を開けて風通しが得られる工夫がなされた家の方が好きです。
そしてもうひとつ忘れてならないのが床下や屋根裏など見えない所の風通しです。ここには家を支える土台や柱、梁等の構造材があります。見えない所の空気もサラサラ流れる様に建てられたＰＡＣ住宅の構造材は住んでからも乾燥した状態を維持しています。下記に入居10年前後の家の木材含水率データをご紹介していますのでご覧ください。
市川小奈枝
築後10年の木材含水率 屋根裏11.5％、床下13.8％
※日付は点検日（築年数） ※数値左：屋根裏木部含水率（％） 数値右：床下木部含水率（％）
ＰＡＣ住宅お引き渡し後の定期点検の際、床下や屋根裏にある木材の含水率も計測しています。計測は専用の含水率計を用いて行います。一般的に住宅を建てる時に使われる「乾燥材」の基準は15～20％です。40軒のデータから屋根裏の平均11.5％、床下の平均は13．８％。建物の条件や環境、樹種等により個々にはバラツキがあるものの、どのお宅も20％以下の良好な状態で維持されていることがわかります。見えない所の流れる空気が、カビや腐れから家を守ってくれているのですね。
モデルハウスと事務所棟 木工事中
PAC住宅工事歴35年の棟梁に本社建築部「匠課」所属の若い大工が加わり、工事は順調に進んでいます。若い大工達は身のこなしも軽いし積極的で頼もしく将来が楽しみです。PAC住宅は一般的な木造住宅より手間がかかりますが、住んだお客様に喜んでいただける家なので、この建物が完成したら関わってくれた大工達みんなにも見てもらいたいなと思います。
堤 勇人
◇8月のテーマは「夏休み」◇
夏休みになると、日光中禅寺湖畔・菖蒲が浜のキャンプ。これが我が家の年中行事。子供や孫も一緒だ。早朝の肌寒さで長袖に着替える。まずはモーニングコーヒーだよねって、昨晩の花火の後片付けをする。中禅寺湖に浮かぶボートを眺めながらの朝食は、おいしさ倍増。なんとも贅沢な時間なのだ。
流山市 原田利一
一昨年の夏休み、和室の壁に漆喰が塗られることになりました。人生で初めて漆喰を混ぜるところを見ました。植田さんに塗り方を教えてもらって、こてで壁に漆喰をつけていきます。重たい漆喰を平らに塗り広げたところを、軍手をはめた手で優しく撫でて模様をつけました。
東京都 正田紗弥奈
夏季休暇のお知らせ 2022年8月11日~15日は夏季休暇とさせていただきます。
セミナー／家づくりを始める前に知っておきたい５つのこと＠大森
日時 8月4日木曜日 11:00～12:00
場所 子育てカフェヴェルデ （JR線「大森駅」徒歩10分）
家づくり初心者さんのための勉強会です。
見学会／PAC住宅構造見学会＠木更津市
日時 8月21日（日）～ 9月10日（土）
場所 千葉県木更津市金田
11月オープン予定のモデルハウスにて建築中の様子を見学いただけます。
個別相談会
家づくりのこと、土地探しのこと、リフォームのことなど、住まいに関わるご相談を個別に承ります。直接お目にかかってのご相談でも、オンラインでも、どちらでもＯＫ。ご希望のスタイルと日時をお知らせ下さい。
詳細・お申し込みは、イベントのタイトルをクリックするか、電話・メールにて承ります。
家づくり・リフォームを成功させるためのヒントがいっぱい！
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