2019
02.18

大きく変化する時代になるだろう

PAC工法開発者のブログ

我が子に語る家と暮らし  第5話 

大きく変化する時代になるだろう 

この題名をつけて改めて思った。大きく変化するなんてことは当り前のことだ。いつの世も大きく変わっているのだ、今だけの事ではないと。 

不動産とか家に対する価値観も刻々と変わっている感が強いが、家は人が住まうということは永遠に変わらないだろう。であればそこには不変の価値観があるのかも知れない。 

人は何かを学ぶためにこの世に来ている。その何かは人によって違う。しかし何人であれ健康でありたいとの願いは共通であろう。 

家は何のために存在するのか。いろいろな理由を語ることはできるであろうが、究極は家族の幸せを願っての思いが根底に流れているのであろう。 

幸せの形も様々であろうが、できれば健康という上に幸せという女神が乗っていて欲しい。 

時代がどんなに変わっても人が健康を願うことは永遠に変わらないことであろう。それゆえに健康を題材とした食べ物や薬など大昔から存在しているが、同時に健康を餌とした詐欺まがいなことも珍しくはない。 

1982年に我々は健康住宅宣言なるフレーズで世に住まいと健康の在り方を問うたが、当時は住宅と健康は関係のないものとの認識が専門家の間でも普通であった。 

それが今ではどんな住宅でも健康を謳っている。隔世の感があるが、それだけに健康住宅詐欺まがいも多くなっているのかもしれない。 

いつの時代も、人に乗せられやすいタイプと自分が納得しないと動けないタイプがいる。どちらも極端だと困りものだが、健康情報が溢れすぎている現代は自分を守るためにも勉強は事欠けないことだと思う。 

また時代がどんなに変わっても、人の心はなかなか変わらないようだ。親子の関係、夫婦の関係、嫁姑の関係などいつの時代も大変なテーマであることは変わりがないようだ。 

こうした人間関係の健康は何にもまして重要なことだと思う。 

家づくりは、本来こうした同じ家に暮らす人々が楽しく健全に過ごせる工夫が何よりも必要になるのだと思っている。 

住宅でできることは限られているとは思うが、それでも最も身近な環境を整えるという意味ではとても重要なことであろう。 

住いの温度とか湿度という温熱環境の問題。家族の毎日の生活を支える間取りの在り方。暮らしを包み込む家をつくる素材や材料の問題。心地よく感じるデザインや家を囲む造園。さらには近隣の家々や人々という自分ではコントロールしがたい要素もある。 

時代が大きく変化していっても住まいの人に与える影響はそんなに大きく変わることはないのかもしれない。家族の健康を守り育て楽しく暮らせる家、そんな家を追求し続けられる事を願っている。