2019
01.18

空気を感じる

PAC工法開発者のブログ

住まいの肝 流れる空気 シリーズ その3 

空気を感じる 

「空気を感じる」なかなか意味深な日本人的な言葉のようにも思える。「その場の雰囲気を感じる」みたいな感じか。 

 住宅内における、すなわち家庭内における「空気」はとても大切だと思う。この場合の「空気」は、感情の流れとか心の状態から出る気のようなものなのか、無意識的な要素も多いであろう。 

 健全で楽しい家庭、良い家族そうしたプラスのイメージには、「いい空気」を感じる。反対に夫婦喧嘩や親子喧嘩の絶えない家庭には「重苦しい空気」が流れている。  

 心の在り方で、空気は良くも悪くなるが、その反対の流れもある。例えば心が湿っている時でも、「とても良い雰囲気」に浸れば心は軽くなり明るくなることもあるだろう。 

 「とても良い雰囲気」すなわち「良い空気」が家庭にいつも満ち溢れていれば最高だ。それは家族の心の持ち様に大きく依存するだろうが、同時に暮らしが営まれる環境すなわち家の在り方の影響もそれなりに大きいのだろうとも思える。 

 「良い空気を感じる家」をつくりたい。 

 それにはどうしたらいいのだろうか。それを追求してきた40年。 

人間は肉体という存在に心が乗っている。肉体が健康快適であるときは心も軽やかになる。反対に肉体の調子の悪い時は、心は重くなる。その反対のベクトルもある。心が軽快であれば体調もいい。心を健全に保てれば身体も健康に保たれる。 

しかし多くの場合、心は身体の状態に影響されている事の方が多い、心の持ち様で体の状態をコントロールできる人はよほどの達人であろう。 

やはり肉体を健全に保つ方向から努力する方が私のような凡人には向いているのだろう。この肉体と心の存在が人間であり、家族という人間が住むのが住宅である。 

住宅は家族の乗り物ともいえる。肉体が心の乗り物であるように。 

そうとらえると住宅の役割はとてつもなく大きなものになるだろう。健全で健康な住宅を追求する意味合いが深まる。 

家族の健康を願うのならば、その暮らしの器である住宅の健康もとても重要になってくるだろう。 

 「良い空気を感じる家」それは家を建てる材料の問題であり、材料を生かす建て方の問題であり、間取りの問題だ。もちろんそれらを扱う人たちの問題でもある。当然、そこに住まう家族の問題も大きい。 

 とても大変そうに思われる方もいるだろうが、そうでもないだろう。「良い空気」の存在している場所、状況などに思いをはせることができれば、自ずと答えは導かれるだろう。そうしてたどり着いた答えがPAC住宅であった。

 

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